ホーム > レンズ選び > ライフスタイルで違うレンズの選び方
遠近両用の眼鏡は「オヤジ臭い!」と考えがちですが、遠近両用に使用されるレンズを、“機能”で選ぶことで、おしゃれにも知的にも見える遠近両用メガネを作ることが可能になります。
現在、シニアグラスに使用されるレンズの主流は、境目の無い「累進レンズ」です。この1枚のレンズ中で複数の度数が配置される、累進レンズは「見え方」によって次の4種分類されます。
1.遠近両用累進レンズ:その名の通り、遠くと近くの両方が見える万能タイプ
2.中近両用レンズ:遠近両用に慣れない人向けに、遠方度数領域を狭めに設定したもの
3.近近両用レンズ:遠くを見ないことを前提に、近くを見ることに特化したレンズ
4.眼精疲労軽減型レンズ:遠近両用と基本的には同じ構成。遠方を見る領域を広めに取りつつ、目の負担軽減用の度数をレンズ下部に配置させたレンズ
4つのレンズの見え方の違いを理解すると、シニアグラスは年齢ではなく、いかにライフスタイルに合致する機能を選択するか?が重要であることが分かると思います。
では次に、4つのレンズの特徴をライフスタイル別に分けて解説してみましょう。
遠近両用累進レンズは、遠くも近くも見ることができるオールラウンドタイプ。常時メガネを掛けて生活をしたい人向けです。遠方度数、中間度数、近方度数の3つの領域が、レンズの上から下に向かって配置されています。
慣れると、車の運転やスポーツなど、日常のあらゆるシーンで用いることができます。しかし、人によっては慣れるまでに数週間程度の訓練を要する必要があります。眼鏡なしに生活できない人や、初期の老眼の人向けであるといえます。
・こんな職業・シーンにおすすめ
営業職、旅行、ショッピング、ドライブ、フィッシング
中近両用レンズは、手元約35㎝から5m先までをクリアに見ることができるレンズです。遠方度数領域を減らした分、中距離向けの度数領域が大きくなっています。
手元での作業が多いシーン、オフィスワークや家事など室内での利用を考えている方におすすめしたいレンズです。遠近両用よりも慣れやすいレンズなので、遠近両用には慣れなかったが、もう一度多焦点レンズに挑戦したいという場合にも利用されています。
・こんな職業・シーンにおすすめ
管理職、理・美容師、パソコン、盆栽、料理
近近両用レンズは、手元をよく見ることに特化したレンズです。近くを見るための度数に加え、ワイドでゆがみのない手元を確保できます。
パソコンの画面や机の上の書類などデスク周りが快適な視野となります。遠方がぼやけるレンズなので、外出や階段の登り降りにはおすすめできません。デスクワーク専門の眼鏡が欲しい人には、ぜひ試して欲しいレンズ。
・こんな職業・シーンにおすすめ
オペレーター、デザイナー、書道、読書、パソコン
眼精疲労軽減用レンズ――あまり聞きなれないレンズかも知れませんが、調節力サポートレンズ、眼精疲労予防レンズといった名前で、眼鏡店ですすめられるレンズです。
30~40代の老眼には早いけれど眼に疲れを感じる人や、長時間パソコン作業をする人に向いています。
構成は遠近両用メガネとほとんど同じ作りになっていますが、レンズのほとんどが遠方用の領域で、安心して歩行や運転をすることができます。加えてレンズの下部に設けられた眼精疲労軽減領域は、パソコンを見るときに適した度数になっているので、長時間のPC作業でも眼が疲れにくいです。
また、遠近両用累進レンズと比べ、必要な天地幅が狭くてもOKなのでフレーム幅が小さく眼鏡を作ることが可能です。
・こんな職業・シーンにおすすめ
長時間パソコン作業をする人、30~40代向き