ホーム > 目と眼鏡のカンケイ > 定期検査で健康な目を保つ
我々は、朝起きてから夜寝るまで、パソコンやスマホ等の画面を見続けています。この生活スタイルが目にもたらす悪影響は、数年前のそれとは比較できません。そして、目の健康は視力のみならず、全身の健康をも左右します。
眼科医による目の定期検診を受け、目のコンディションを知ることは、全身の健康を維持するという意味でも極めて重要です。
目の定期健診では、目に光を当てることで眼底を透かし見る「眼底検査」を行います。網膜の萎縮の早期発見が可能となるだけでなく、眼底の血管の様子から高血圧や高脂血症による動脈硬化などの血液疾患についての所見を得ることもできます。
また、眼圧を検査することで眼球内の水分量異常を知ることができれば、緑内障などの早期発見につながります。この緑内障というのは、自覚症状がないのでとても厄介です。緑内障患者のうち2⁄3は、自分が緑内障であることに気づかず治療をしていない、という説もあります。
見えるから大丈夫、痛くないから問題ない、というのは大きな間違いです。
最近は、眼鏡店などで検眼しなくても、コンタクトレンズの視力を画面に入力すればネットで眼鏡が買えてしまいます。眼鏡を作りに行く時間と手間が省け、安いときています。メリットばかりを感じてしまいますが、この眼鏡の買い方は非常に危険です。
「合わない眼鏡がカラダを蝕む…」のページでもお話したように、自分の目に合わない眼鏡を使うことは、目の健康に取って非常に危ない行為です。
さきほどのネットで眼鏡を購入する方法ですが、眼鏡の注文にはコンタクトレンズの視力を用いています。しかし、コンタクトレンズの矯正視力は角膜にダイレクトに張り付いた状態のものです。角膜から眼鏡レンズまでの距離は12ミリという、国際基準とは違った数値で眼鏡を作ることになります。
眼鏡店で検眼して眼鏡を作る場合、この12ミリという距離も考慮して眼鏡のレンズ及び矯正視力を提案してくれます。また、顔の特徴(目と目の間の距離や鼻の高さ)を考慮したフレーム調整も行ってくれます。このように正しい眼鏡選びには、眼鏡店スタッフによる“プロの仕事”が必要になるのです。
視力の変化(悪化)によって今使っている眼鏡が合わなくなることの弊害や、目にまつわる様々な疾患についてお話してきましたが、それらを予防することか可能です。
まず、目の健康に良いとされる食物を摂ることを心がけましょう。有名なのはブルーベリーですね。ブルーベリーには、「アントシアニン」という成分が含まれていて、網膜の機能を高めてくれます。ただ、あまりブルーベリーを食べる習慣がない、という方はサプリメントを利用するとよいでしょう。
また、網膜を紫外線から守ってくれる抗酸化作用を持った成分として「ルテイン」があります。ルテインは年齢とともに減少してしまいます。そこで、ルテインを多く含む食材、ほうれん草やトマトを積極的に摂ってみるのはいかがでしょうか。
続いて、一日じゅう酷使した目の疲れを取るためのマッサージを紹介しましょう。わざわざマッサージを受けに行かなくても、ドラッグストアなどで売っている温感型のアイマスクを用いるだけでも充分です。
目の周りの筋肉の緊張をほぐすことは、そのまま眼球のリラックスに繋がります。